3月議会が終わりました。 工藤はる代   目黒区議会議員
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2006 年 3 月 31 日     カテゴリ:活動報告
3月議会が終わりました。
〜予算特別委員会終了〜
平成18年度目黒区一般会計予算についての討論  工藤春代 
                                  企業部門が業績をあげ、景気は緩やかな回復が続いているといわれているが、庶民の日常生活の中での実感は薄い。雇用形態も正規職員が減り、パートやアルバイト、契約や派遣社員が増え、また、若者の長時間労働に見られるように就労実態は厳しいものがあり、安定した収入を得ることが難しい状況となっている。これは、目黒区内を見回しても例外ではない。
 また、生活保護世帯も年々増え、段階別の所得状況を見ても各段階で減となっているにもかかわらず、2000万を超える高額所得者層だけが増となり、区全体の平均を引き上げている。高額所得者の中には土地を手放すことによる所得も含まれていることから、高額所得者が多く住んでいると手放しで喜ぶわけには行かない。
 また、国の法改正・税制改正により福祉施策への影響や補助金の削減、さらに税収も見込めないなど、区の施策や財政に与える影響は大きく、今後の区民生活への影響が心配される。地方分権を目指しながら逆にこれまで補助金に頼っていた行政運営のあり方が問われることとなり、基礎自治体は国の制度改革に翻弄される結果となっている。
今後は税収が見込めない厳しい財政状況の中、限りある財源を区民サービスの向上と財政の健全化に向け方向転換を迫られている。教育格差、所得格差の拡大が当然のことのように話題となり、さらに区民生活を不安に陥れている中で区の役割は重大。
社会保障制度改革や介護保険制度の改正、障害者自立支援法が施行され、これまでの福祉の概念から大きく転換し、サービス提供者と利用者にとっても制度として定着しておらず、走りながらの準備と事務作業となり職員の戸惑いは計り知れない。
区長の政治姿勢の打ち出し方は職員の志気にもかかわるため、達成感が感じられるような明確なリーダーシップが必要。
区長は区政運営の重要課題を「住みたいまち、住みつづけたいまち目黒」とし、目黒の価値を高めるまちづくりを目指すとしているが、まちを作り変える発想ではなく「子どもの姿」や「みどり」「行きつけの店」などの失われた価値を取り戻すことに言及したことは共感する。
目黒区の状況として、10年で半数の人が転出していることや若年層単身者の転入が増え5割を占めていること、ファミリー世帯は転入より転出のほうが多いことなどからますます子どもの姿がまちから失われていく状況である。
相続の発生によりやむなく転出される方も少なくないこと、建て替えや耐震化が必要な老朽化住宅が13.4%に上ることから、さらに人の入れ替わりが考えられる。長年目黒に住んでいた人たちを転出させ、このままワンルームマンションを増やしつづけていいのか、中堅のファミリー世帯が住めないまちでいいのか、それとも高額所得者の転入を待ち望むのか、人口バランスを考えたときには、ファミリー世帯の定住策が急務となっている。
また、建て替えが迫られていることから民有地にゆだねられている緑地の減少が懸念される。老朽化による建て替えや相続の発生による区外への転出を避けるためにも既存の緑地を保全しながら地権者の方が住みつづけられるようなオープンスペースを持った長屋式の共同住宅が見直されている。建て替え時の規制が必要なことと相談事業を充実させ、区民への情報発信が必要。
区民にとっての安心・安全のまちづくりとは子どもがいきいきと遊び、障害者も住みやすいまちでそこに住む人々が信頼しあって生活していることこそが一番の安心安全策である。まちづくりを広く面で捉え、都市の構造、人の動き、心理に与える影響、環境面を考慮し、コミュニティが創設できる構造を生み出していくことを念頭に入れて取り組むべき。
 学校の安心・安全の取り組みについてはハード面の充実が進むが、監視体制が強くなることを懸念する。学校施設周辺には金網が張られ、カメラつきのインターホンが設置されるなどますます閉鎖的になり、子どもを中心とした地域の拠点とは言いがたい状況となっている。防犯カメラの設置を望む声もあるが、子どもを守る有効な手段なのか疑問。
都の補助金がつくからといって安易に取り付けるのはいかがなものか。本当に必要なのは監視ではなく、お金もかからない暖かな見守りの目と地域と学校をつなぐしくみ作りである。
 また、学校内の取組みとしては「子どもへの暴力防止プログラム」の対象を小学4年生と1年生に拡大することは子どもだけでなく教師にとっても意識改革を促す有効な手段であると思い評価する。一部小学校への警備員の配置には学校と地域との橋渡し役も考慮に入れることが必要。
苦しい財政状況の中、行政としての役割を果たさねばならないが区民との信頼関係を結ぶことにより、行政運営を強固なものにしていくことが必要。そのためにも協働の取り組みは重要で、行政の垣根を払い、時には区民の力を借りともにまちづくりをすすめる必要がある。
時代に合わせ、議会側も協働型議会に変わっていくべきで、議会として公聴会などを開き区民に説明責任を果たす必要が出てくる。区民に対する説明責任は行政だけでなく議会全体にも求められている。
最後に、オリンピック招致について意見を述べる。
昨年9月に「この成熟した都市の姿を世界に示し、あらためて日本の存在をアピールする絶好の機会である」と、都知事がオリンピック招致を表明しましたが、あまりに唐突であり一極集中する東京で開催することのメリットは何か。地方を置き去りにし、東京一人勝ちでよいのか、無秩序な開発を許してきたにもかかわらず、これを機にさらに国の補助金により東京を作り変えようとの姿勢はあまりに生活観にかけるのではないか。東京に住むがゆえに国全体への影響を考慮し、地に足をつけた行政運営が望まれる。区長にはぜひその思いを心にとめていただきたい。
 


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