認知症を知ることはその人の人生を知ること 工藤はる代   目黒区議会議員
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2007 年 12 月 3 日    
認知症を知ることはその人の人生を知ること
〜生活福祉委員会視察報告その5〜
大牟田市
1、地域認知症ケアコミュニティ推進事業について
 カルタの発祥地としても言われている大牟田市は、かつては炭鉱で栄えた町だが国のエネルギー政策転換のために閉山となり、急激に人口が減少している。高齢化率は28.4%。

認知症を地域で支えるまちづくり
介護保険制度の基本理念は「自己実現・自己決定、措置から契約へ」とありながら、実態は認知症のケアは確立されていなかった。認知症対策は「身体拘束しない。」というグループホームが中心で、制度の理念を実現するには介護サービス事業者とのパートナーシップは最優先課題。ケアマネージャー、サービス事業者への行政の支援が必要であることから官民協働を礎とした。
きっかけは認知症対策だが、企画の段階から市民・事業者とともに作り出してきたことは地域課題解決の手法と気づき、地域コミュニティ創設の大きな力となった。

事業者には、「わが町の認知証コーディネーター」に
・ 認知症理解を深めるためには地域のつながりが必要なため、「地域認知症ケアコミュニティ推進事業」をスタートさせた。デンマークからケア者を招き研修を重ね、事業者協議会をつくり人材育成に努めた。
・ 地域包括支援センターを設置し、ユニットケアリーダーや小規模多機能事業者には養成講座を受けることを条件とした。

地域には、絵本で認知症理解
・ 実体験を絵本にし、認知症理解をするための道具とした。作った絵本は小中学校の総合学習に使い、まず子どもたちに理解してもらおうと進めた。また、自宅でも話題になり、おとなにも認知症の理解が深まっている。
・ 子どもたちとのグループワークには職員・事業者・学校が協力し合いながらすすめた。ワークグループに入ることで職員の認知症理解の場ともなった。
・ 認知症は本人の人生を知ることで理解し合えることが活動の中からつかむことが出来た。地域で認知症早期発見と声掛けが出来るまちづくりを進めた。

まとめ
 介護保険制度が始まり、制度の理念が活かされていないことに気づいたこと。何が必要か実態調査を行って市民のニーズを把握したこと。認知症対策が必要だと気づき、市民・事業者と共に作り出す必要があると協働の視点を持ちデンマークの先進事例を取り入れながら進めてきたことは、より質の高い地域社会や事業者によるサービスの向上に結びつけてきたと思う。行政の柔軟な発想が認知症理解を広め、地域コミュニティに貢献していた。
大牟田市
2、食を通じた健康づくりについて
子ども世代から高齢者まで「食」を通じた健康づくりを応援するため、地元の食材を使ったレシピ集を作り、生活習慣病や食育の観点で進めている。
 生活習慣病には食生活が大きく関係しているため、伝統食を伝えることも含めて、市民と行政との協働のもと、大牟田市食生活改善推進員協議会、JAみなみ筑後女性部、社団法人福岡県栄養士会筑後支部大牟田分会とも協働してレシピ集を作成した。
 レシピ集「元気になるごはん」は、HPでも公開している。地域に出向き、料理教室を開催するなど好評を得ている。レシピ集の更新はしていないが、料理教室開催時には新しいメニューもそろえている。
 これまで栄養士や行政ともあまりかかわりのなかった生産者の「JAみなみ筑後女性部」との新たな関係性が出来たことは大きなメリットといえる。



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